応募締切は7月26日まで!「第12回公募 事業再構築補助金」変更点まとめ
応募締切は7月26日まで!
「第12回公募 事業再構築補助金」変更点まとめ
解説:日本経営ウイル税理士法人
トータルソリューション事業部 MAS監査チーム
はじめに
令和6年4月23日に「第12回公募 事業再構築補助金」の公募要領が公表され、5月20日より申請受付が開始となりました。
今回も、前回に引き続き「事業再構築補助金」についてお伝えしていきます。
前回(速報!「第12回公募 事業再構築補助金」の公募開始)は、事業再構築補助金の基本的な概要と、5つある類型の中の「成長分野進出枠」の通常類型についてご紹介しましたので、今回は「第11回公募からの変更点、申請時に注意して頂きたいポイント」に重点をおいて紹介したいと思います。
類型毎の詳細については、下記の公募要領をご確認いただくか、日本経営までお問い合わせください。
●事業再構築補助金 特設ページ
●公募要領
●公募要領(サプライチェーン強靭化枠)
事業再構築補助金の基本情報(公募要領より)
公募期間 | 公募開始:令和6年4月23日(火) 申請受付:令和6年5月20日(月) 応募締切:令和6年7月26日(金)18:00 |
補助対象者 | 日本国内に本社を有する中小企業者等及び中堅企業等。 ※対象者の要件は、公募開始日時点において満たしている必要があります。 ※中小企業者、中堅企業の要件は別途公募要領をご確認ください。 ※みなし大企業の要件もあります。 ※みなし同一法人(親会社が50%以上議決権を保有する)の場合、グループで1社のみの申請に限られます |
事業類型の種類 | ・事業類型(A):「成長分野進出枠(通常類型)」 ・事業類型(B):「成長分野進出枠(GX進出類型)」 ・事業類型(C):「コロナ回復加速化枠(通常類型)」 ・事業類型(D):「コロナ回復加速化枠(最低賃金類型)」 ・事業類型(E):「サプライチェーン強靱化枠」 |
第12回公募の主な変更点
① 審査項目の全面的な変更
審査自体の厳格化だけではなく、「新規事業の有望度」や「過剰投資の抑制」という審査項目が追加されています。
今回申請分は、従来に比べて新しく取り組む新規事業の市場分析や競合分析をしっかりと行う必要があります。新規事業が継続的に売上・利益を確保できるか、自社にとって参入可能か、競合他社と比較して明確な優位性を確立する差別化が可能か、等を十分検討した上で計画書作成を行う必要があります。
独自性の薄い、他社と類似すると思われる内容の計画については大幅な減点となりますのでご注意ください。
② 事前着手制度の原則廃止
唯一例外的に認められるケースとしては、第10回・第11回公募で申請し、不採択になった事業者が再度、第12回公募で申請する場合に限られます。
③ コロナ借換による加点措置の導入
応募申請時において、コロナ借換保証等で既往債務を借り換えていることが必要となります。
また、借り換え先の金融機関等による「コロナ借換要件・加点確認書」の提出が必要となります。
※なお、コロナ借換保証等とは、下記の制度を指します。
(1)伴走支援型特別保証(コロナ借換保証)
(2)コロナ経営改善サポート保証
(3)新型コロナウイルス感染症特別貸付
(4)生活衛生新型コロナウイルス感染症特別貸付
(5)新型コロナ対策資本性劣後ローン
(6)生活衛生新型コロナ対策資本性劣後ローン
(7)[新型コロナ関連]マル経融資
(8)[新型コロナ関連]生活衛生改善貸付
(9)[新型コロナ関連]沖縄雇用・経営基盤強化資金
④ 審査におけるAI活用
審査時に人工知能(AI)を使用することで、重複率確認による類似案件排除を強化したとの発表があります。これにより、同じ計画書の使いまわしの防止や、類似の内容と判断できる申請については上記の通り大幅減点の対象となるため注意が必要です。
⑤ 口頭審査の導入
一定の審査基準を満たした事業者の中から必要に応じて、口頭審査が必要となります。審査期間については調整中とのことですが、1事業者15分程度でZoom等を使用し、必ず申請者自身が対応する必要があります。
⑥ 加点項目が未達の場合の減点措置
加点を受けたうえで、本補助金で採択されたにも関わらず、申請した加点要件を達成できなかった場合は、特別な事情が無い限り、未達が報告されてから 18 ヵ月の間、ものづくり補助金やIT導入補助金を始めとした多くの補助金で大幅な減点を受けることになりますので、ご注意ください。
⑦ 事業計画書は2つ提出
客観的な審査を実施する目的で、原本の他に、誰にでも容易に申請者を特定できる情報(事業者名や代表者名など)マスキング処理をした計画書が追加で必要となります。
⑧ 融資を受ける場合は金融機関による確認書が必要
今回より金融機関等から資金提供を受ける場合については、金額によらず確認書が必要となっております。
金融機関等からの資金提供を受けずに自己資金のみで補助事業を実施する場合のみ、「認定経営革新等支援機関による確認書」の提出で要件を満たします。
説得力がある計画書作成のポイント
① 新しい製品の競争力など事業再構築の具体的な取り組み内容
② 自社の強みと弱み、事業環境、事業を再構築する必要性
③ 進出する市場の状況、同業他社の分析、自社の優位性や課題と解決方法
④ 自社における実施体制やスケジュール、付加価値の増加などの計画
さいごに
ご紹介しました通り、今回の事業再構築補助金については、計画書作成の段階で市場分析や自社分析を今まで以上に行う事が求められるようになりました。
申請書作成は申請者自身が行う必要がありますが、採択率アップのためにも作成にあたって助言やサポート等を認定支援機関に依頼することを強くお勧め致します。
日本経営では、事業再構築補助金の計画作成の助言・申請サポートを行っておりますので、ご不明な点
等ございましたらお気軽にお問い合わせください。
企業経営の改善・税務顧問は、日本経営ウィル税理士法人
日本経営ウイル税理士法人
トータルソリューション事業部 MAS監査チーム
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